2013(平成25)年度研究成果

2014/04/30 22:57 に ホームページ 00管理用 が投稿   [ 2014/04/30 23:00 に更新しました ]
バイオテクノロジー基礎的研究成果 (基礎的技術である成果区分「C」は掲載しない)

研究成果名 概要
【水稲育種】

QTL-seq法による北東北地域のイネ品種の出穂期関連遺伝子座の同定

QTL-seq法を用いて、北東北地域内におけるイネの早晩性を決定している遺伝子座を第3染色体短腕に同定した。

水稲早生品種「いわてっこ」を交配親としたときに本遺伝子座を識別できるDNAマーカーを開発した。

【リンドウ育種】

重イオンビーム法によるリンドウ突然変異系統作出手法の開発

リンドウ種子を材料として、重イオンビーム法による突然変異作出法の検討を行った。

種子における照射条件の検討と自殖によるM2変異集団の育成を行い、特性調査を実施した結果、一部の個体において花色等の変化が認められた。

さらなる検討が必要であるが、重イオンビーム法がリンドウの変異誘導に利用できる可能性が示唆された。

(本研究は高崎量子応用研究所との先端研究施設共用促進事業により実施した) 

【ウイルス診断技術】

アミノ酸発酵副生液のウイルス感染抑制効果と評価実験系の構築

薬剤を処理した植物におけるウイルスの感染効率を簡易に比較する方法として、プレスブロット法を適用した。

この評価実験系を用いて、ウイルスの機械接種による感染効率がアミノ酸発酵副生液によって抑制されることを明らかにした。

【マツタケ増産】

マツタケ菌根を特異的に検出できる遺伝子マーカー

これまで、マツタケ菌根の定着を確認するためには、一度菌根を掘り出して確認する必要があったが、なるべく非破壊的に菌根の有無を判別するべく、遺伝子マーカーの開発を行った。

RNA-seq法により、マツタケ菌根特異的な遺伝子を選抜し、特異的プライマーを設計してPCRを行うことにより、菌根の有無を判別する手法を確立した。

【基盤技術】

農林水産物の含有成分を推測・同定する解析ソフト

農林水産物の含有成分は、形質評価や優良系統の選抜基準として用いることができる。

本成果では、質量分析装置Q-TOF-MSにより得られたデータから、数千の含有成分を同定・推測する解析ソフトを開発した。

本ソフトで得られた情報は、岩手県内の農林水産物の総合的評価や、系統選抜の指標等に活用可能である。

【機能性活用】

マナマコ加工食品による要介護高齢者の口腔内カンジダ抑制

マナマコ加工食品を毎食後1週間摂取することにより、介護度3以上の要介護高齢者の口腔内カンジダを統計学的に有意に抑制可能であることを明らかにした。

【機能性活用】

イサダからのヒドロキシエイコサペンタエン(HEPE)取得方法

ヒドロキシエイコサペンタエン酸(HEPE)は、ω3脂肪酸の1つであるエイコサペンタエン酸(EPA)の代謝物である。

炎症抑制などの生理作用が示唆されていたが、HEPEの効率的な取得方法(天然物からの精製、有機合成)が確立されていないため、利用価値や利用方法について明らかにされていなかった。

分子設計研究分野では、これまでイサダ(ツノナシオキアミ)に含まれる成分が有する薬理作用について研究を行ってきているが、今般、オキアミからHEPEを取得することができることを見出した。

【機能性活用】

イサダ由来8-, 9-ヒドロキシエイコサペンタエン酸の脂質代謝促進作用

イサダ(ツノナシオキアミ)に含有される8-, 9-ヒドロキシエイコサペンタエン酸(HEPE)がペルオキシソーム増殖因子活性化受容体(PPAR)活性化作用を有していることを見いだした。

8-HEPE, 9-HEPEはエイコサペンタエン酸よりも高いPPAR活性化作用を有しており、新たなPPAR活性化因子として活用が期待される。

【機能性活用】

リンドウ根由来の抗炎症物質ゲンチオラクトンの同定

リンドウ根は抗炎症作用を有する生薬として利用されているが、抗炎症作用の分子機構は解明されていなかった。

我々はエゾリンドウ(Gentiana triflora)根に炎症性サイトカイン産生抑制効果を見いだし、活性物質としてゲンチオラクトンを同定した。

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