第194回公開セミナー

2013/07/13 2:01 に 阿部陽 が投稿   [ 2013/07/13 2:01 に更新しました ]
下記により公開セミナーを開催します。

【日時】平成25年7月25日(木)13:30〜15:00
【場所】岩手県生物工学研究所 会議室(北上市成田22-174-4)

【演題】生物間のコミュニケーションにおいて情報伝達物質として働く植物の香り
【講師】東京理科大学基礎工学部生物工学科 有村源一郎 准教授
【内容】
近年、目に見えない香りを言葉としてコミュニケーションする能力が備わっている植物がいることが明らかになってきた。植物の香りは植物が昆虫-例えば、害虫の天敵である寄生蜂-や近くに生息する植物とコミュニケーションするための情報伝達物質として機能し、生態系の維持・促進に貢献している。
 本研究では、葉が害虫によって傷つけられると放出される揮発性化合物(HIPV)の生合成酵素遺伝子の機能の探索、ならびに当該遺伝子を過剰発現させた組換え植物を用いた、植物と昆虫および植物間コミュニケーションの促進を目指している。本成果では特に、HIPVの主要成分であるオシメン(モノテルペン)やホモテルペンを放出する組換え植物が、生物間コミュニケーションを促進するメカニズムを見出すことに成功した。これらの組換え植物由来の匂い成分を応用すれば、農作物の防御能力を用いた環境に優しい害虫駆除法を開発できる可能性が広がる。また、気温などの環境が変動する条件での植物と昆虫の相互作用メカニズムを紐解くことで、これらの生態サービスが実践的に減農薬化に資する技術開発につながることが出来る。それらの基盤研究の成果について発表する予定である。

1) Ali M., Sugimoto K., Ramadan A., Arimura G. (2013) Memory of plant communications for priming anti-herbivore responses. Scientific Reports 3, 1872

2) Ozawa R., Nishimura O., Yazawa S., Muroi A., Takabayashi J., Arimura G. (2012) Temperature-dependent, behavioral, and transcriptional variability of a tritrophic interaction consisting of bean, herbivorous mite, and predator. Molecular Ecology 21, 5624-5635

3) Shimoda T., Nishihara M., Ozawa R., Takabayashi J., Arimura G. (2012) The effect of genetically enriched (E)-beta-ocimene and the role of floral scent in the attraction of the predatory mite Phytoseiulus persimilis to spider mite-induced volatile blends of torenia. New Phytologist 193, 1009-1021

【参加対象】
当センター職員、県試験研究機関、農業大学校、独立行政法人試験研究機関、大学などの関係研究機関を想定した内容となっています。

※事前申込みの必要はございません。お気軽にご参加ください。参加費無料。
問い合わせ先: 0197-68-2911 管理部
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