第199回公開セミナー

2013/09/12 5:03 に 阿部陽 が投稿   [ 2013/09/12 5:04 に更新しました ]
下記により公開セミナーを開催します。

【日時】平成25年9月26日(木)15:00~16:30
【場所】岩手生物工学研究センター(北上市成田22-174-4)

【演題】栽培イネ誕生のきっかけになった遺伝子とは
【講師】石井 尊生  教授(神戸大学大学院農学研究科

内容】
 作物の栽培化が始まろうとする頃、生計のほとんどを狩猟採集に頼っていた人々にとって、野生植物の成熟種子が落ちにくくなることは、その種子の採集効率が格段に上がることにつながるため、非常に都合の良い形質だったと考えられる。我々は、栽培イネの祖先である野生イネに焦点を当て、まず、野生イネの開いている穂が閉じる形態に変化すると、成熟種子が落ちにくくなることを示した。さらに、この穂の形態変化に伴い、開花時に外からの花粉を受け取ることが妨げられ、受精のほとんどが自分の花粉による繁殖方法に導かれた可能性を示した。そして、この穂の開閉に関与する原因遺伝子はOsLG1であることを明らかにした。また、原因遺伝子周辺の塩基配列の解析から、この領域が栽培化の過程で選抜を受けていたことが示唆された。
 以上のことより、野生イネにおける穂を閉ざす形態変化は、イネの栽培化初期に重要であったと思われる性質に大きな影響を及ぼすため、OsLG1はイネの栽培化の引き金となった遺伝子だと考えられた。

参考論文:OsLG1 regulates a closed panicle trait in domesticated rice. Nature Genetics 45, 462-465 (2013).


【対象】当センター職員、県試験研究機関、農業大学校、独立行政法人試験研究機関、大学などの関係研究機関を想定した内容となっています。

※事前申込みの必要はございません。お気軽にご参加ください。参加費無料。
問い合わせ先: 0197-68-2911 管理部
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