第202回公開セミナー

2013/09/29 16:54 に 阿部陽 が投稿   [ 2013/09/29 16:55 に更新しました ]
下記により公開セミナーを開催します。

【日時】平成25年10月9日(水)14:00~15:30
【場所】岩手生物工学研究センター(北上市成田22-174-4)

【演題】植物が香りを作り出す仕組み 〜芳香族香気成分の生成制御機構について〜 
【講師】肥塚 崇男 博士(京都大学化学研究所)

【内容】
 植物が放散する香気成分は、植物病原菌や植食性昆虫に対して抗菌、忌避作用を示す防御物質として機能するだけでなく、受粉媒介者など周りの生態系とのコミュニケーション媒体としてはたらくことが知られている。近年の機器分析技術の発達により植物香気成分は比較的容易に検出、同定されることが可能となり、現在では数千種類以上の化合物が報告されている。一方で、植物がどのような仕組みで多様な香気成分を作り出しているのか、その生成機構について分子レベルで明らかにした事例は未だ数少ない。
 C6-C3構造を基本骨格とする芳香族香気成分フェニルプロペン類は、ベンゼン環(C6)官能基部分とプロペン側鎖(C3)部分の構造多様性の積に等しい多様性が存在する。我々は、フェニルプロペンの組織特異的局在性や代謝変動に着目し、構造多様性を規定するフェニルプロペン骨格合成酵素および官能基修飾酵素の単離、機能解析を進めている。その中で、キノンメチド中間体を介した反応機構によりNADPH依存型還元酵素が、プロペン側鎖部分のアリル型とイソ型構造異性体を生成することを明らかにした。さらに、酵素活性中心のわずか数アミノ酸残基によって生成物特異性が制御されていることを見出した。
 本セミナーでは、フェニルプロペン生成制御機構に加え、フェニルプロペンのわずかな構造の違いが生理活性に及ぼす影響について、また植物内在性基質を利用したフェニルプロペン高生産組換え植物の作出など有用物質生産への取り組みについても紹介したい。

【対象】当センター職員、県試験研究機関、農業大学校、独立行政法人試験研究機関、大学などの関係研究機関を想定した内容となっています。

※事前申込みの必要はございません。お気軽にご参加ください。参加費無料。
問い合わせ先: 0197-68-2911 管理部

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