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【プレスリリース】新発見! イサダから強力な抗肥満成分

2014/02/19 17:27 に n-yokota@ibrc.or.jp が投稿   [ 2014/03/03 16:23 に更新しました ]
岩手生物工学研究センターと岩手大学は、岩手沿岸の豊富な水産資源である「イサダ」から強力な抗肥満成分を発見しました。
現在、岩手県内の水産加工業者の方々 や健康食品開発企業、大学ととともに、イサダの機能性を活用した製品化に向けた取り組みを進めています。
平成26年2月24日に開催される「イサダ食用化等研究会」において、この成果の説明を行います。

平成26年2月19日
プレスリリース

県政記者クラブ 各位
水産・食品関係新聞社 各位

公益財団法人岩手生物工学研究センター 
国立大学法人岩手大学 


《 新発見!イサダから強力な抗肥満成分 》 

~イサダ(ツノナシオキアミ)の肥満抑制成分の新発見について~ 


これまで、イサダ水溶性抽出物に肥満抑制効果があることを見いだしていましたが(平成22年度)、 今回、新たに、以下の成果を新発見しましたので、取材の上、広く周知をお願いします。

【今回の成果】

  1. イサダの肥満抑制効果の仕組みを解明し、活性成分「8-ヒドロキシエイコサペンタエン酸:8-HEPE」を特定
    ダイエット効果の有名な EPA の約 10 倍となる高い活性。機能性食品素材や医薬品としての活用が期待
  2. この活性成分をイサダから取得する方法を開発生物由来として世界で初めて。(1と2を特許出願済み) 

岩手沿岸の豊富な水産資源であるイサダに高付加価値化をもたらす成果であり、成果公表が震災からの 復興に取り組む漁業者や企業に新たなビジネスステージを提供することが期待されます。

現在、1 農林水産省研究委託事業 食料生産地域再生のための先端技術展開事業(高付加価値型の水 産業の実用化)「機能性を付与した高付加価値型素材の開発」、2 JST 復興促進プログラム・マッチング 促進「オキアミ由来の脂肪酸代謝物を活用した機能性食品開発」により、岩手県内の水産加工業者の方々 や健康食品開発企業、大学ととともに、イサダの機能性を活用した製品化に向けた取り組みを進めています。

★関連企業等が集まるイサダ食用化等研究会において、本成果の説明を行います
 平成 26 年 2 月 24 日(月) 13 時 30 分~
 場所:「大船渡アーバン」大船渡市立根町字大畑野 38-22


【成果の概略】
成果の概略図
左図:脂肪燃焼促進や糖の取り込み促進に関与する受容体「ペルオキシソーム増殖因子活性化受容体: PPARα、PPARγ、PPARδ」を、8-HEPE が活性化し、肥満抑制につながる。
中図:8-HEPE が PPARαを活性化する力は、EPA の約 10 倍の強さを持つ。
右図:8-HEPE はオキアミに多く、その中でもイサダは南極オキアミの倍の含有量である。

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問合せ先



【用語説明】

イサダ:

体長1~2センチの動物性プランクトンで、正式和名はツノナシオキアミ。 岩手県では年間約 1 5 千トン水揚げされ、宮城県と並んで国内 1 位。 ほとんどは養殖魚の餌として利用されているが、食用化への取り組みが進みつつあり、特に健康機能性 に注目が集まっている。

エイコサペンタエン酸(EPA):

炭素数 20 のオメガ3不飽和脂肪酸。魚油に豊富に含まれており、血中の中性脂肪を低下させる作用があることから、特定保健用食品や医薬品として利用されている。

8-ヒドロキシエイコサペンタエン酸(8-HEPE):

エイコサペンタエン酸の炭素8番目に水酸基が導入された化合物。EPA の酸化反応で非特異的に生成することは知られていたが、天然資源から単離・精製した報告は無かった。

ペルオキシソーム増殖因子活性化受容体(PPAR):

ペルオキシソーム(脂質酸化を担う細胞内小器官)の数を増加させる核内受容体として同定された。PPAR にはα、γ、δの3種類あり、脂肪酸やその代謝物などの化合物に反応して、脂質代謝や脂肪細胞の形成などに関わる遺伝子の発現を促進する。


【謝辞】

本研究成果は、さんりく基金 調査研究事業 「三陸農林水産資源を対象とした健康機能研究による復興・再生支援」および、JST 復興促進プログラム・マッチング促進「オキアミ由来の脂肪酸代謝物を活用した機能性食品開発」(H24 盛II-36)の研究助成を受けたものです。

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