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【プレスリリース】リンドウ越冬芽の萌芽誘導について

2014/11/26 15:36 に ホームページ 00管理用 が投稿   [ 2014/11/26 15:48 に更新しました ]
平成26年11月27日
プレスリリース

報道各位

公益財団法人岩手生物工学研究センター 


《 オリゴ糖が持つリンドウ越冬芽の萌芽を誘導する機能を発見!!! 》 


  • ンドウに含まれるオリゴ糖の一種ゲンチオビオースがリンドウ越冬芽の萌芽を誘導する物質であることを初めて明らかにした。
  • リンドウ越冬芽の萌芽誘導は、種⼦が発芽するときと同じ機構を介して制御されていることも解明した。 
  • この成果は国際的な植物科学分野の最高峰誌「The Plant Cell」に掲載される予定で、 掲載号中の注⽬すべき論文として紹介され、表紙を飾る。


【研究成果の概要】

 岩手県が日本一の生産量を誇るリンドウは、「越冬芽」と呼ばれる休眠器官を形成し、寒さへの耐性を獲得することで冬を越すことができます。
 しかし、生産現場では、越冬出来ず枯死する「株落ち」が発生するなど、越冬芽の休眠機構の解明と調節技術の開発が待たれています。

 岩手生物工学研究センターでは、メタボローム解析という最新の一斉検出法により越冬芽の体内含有成分を解析し、ゲンチオオリゴ糖と呼ばれるオリゴ糖の1種であるゲンチオビオースが、越冬芽の萌芽期(図1赤矢印、図2)に顕著に増加することを明らかにし、萌芽を誘導する物質であることを発見しました(図3)。

 また、越冬芽の萌芽は、種子の発芽を調節することで知られるグルタチオン‐アスコルビン酸回路を介して調節されていることを解明し、ゲンチオビオースがこの機構を活性化させることで萌芽を誘導する仕組みであることも明らかとしました。

 これまで、ゲンチオビオースの植物体内での機能は殆ど分かっていませんでしたが、今回の結果から、ゲンチオオリゴ糖は植物(リンドウ)の休眠調節機能を担っていることが初めて証明されました。

 この成果は、植物科学分野の最高峰誌である米国 The Plant Cell への掲載が決まり、先行してオンライン速報版(2014年10月17日)で公開されました。なお、掲載号においては注目すべき論文として紹介され、表紙をリンドウ品種「いわて夢あおい」が飾る予定です。


【今後の展望】

 今後さらに休眠メカニズムに関する基礎的知見を明らかにすることで、リンドウ越冬率の向上や萌芽の制御による開花時期の調節など新たな技術開発への応用が期待できます。



Takahashi et al. The gentio-oligosaccharide gentiobiose functions in the modulation of bud dormancy in the herbaceous perennial Gentiana. The Plant Cell (in press) 

http://www.plantcell.org/content/early/2014/10/17/tpc.114.131631 



【問合せ先】
(公財)岩手生物工学研究センター
  管理部 横田 または 園芸資源研究部 髙橋、西原
  Tel:0197-68-2911  Fax:0197-68-3881

【用語説明】


ゲンチオオリゴ糖:

 グルコースがβ-1,6 結合したオリゴ糖で、リンドウ属に大量に含まれることが知られています。
 リンドウ(ゲンチアナ)の根から発見されたことが名前の由来です。 


メタボローム解析:

 分子の質量を測定する質量分析装置を使用し、試料に含まれる全成分を網羅的に検出する解析法。 


グルタチオン‐アスコルビン酸回路:

 酸化還元物質であるグルタチオンとアルコルビン酸(ビタミンC)を使って、活性酸素を解毒する回路。 

【謝辞】

 本研究の一部は文部科学省科学研究費補助金のサポートを受けて実施しました。

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2014/11/26 15:37
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