私たちの研究成果は、実用化を目指して公設試験研究機関等に伝えられる成果のほか、学術的な成果は論文としての公表や各種学会での発表により、社会へと還元されていきます。 |
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論文発表・学会発表
電気刺激によるきのこ増収に関する研究が紹介
きのこ研究チームが岩手大学と連携して行っている電気刺激によるきのこ増収実験(通称雷きのこ)の成果がイギリスの雑誌(INTERNATIONAL INNOVATION, vol. 172, pp.138-139)に載っています。 まだまだ条件のコントロールが難しいため、研究の途上ですが、電気刺激でいろいろな反応が起こってきていることが徐々に分かってきつつあります。 これからどんどん論文として成果を公表できるように岩手大学と連携して取り組んでいます。 記事はこちらから無料で見ることが出来ますので、是非ご覧下さい。 |
育種栽培技術開発チームが新規論文発表
岩手生物工学研究センター育種栽培技術開発チームでは、新しい発表論文について掲載しました。
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「Methods in Molecular Biology」に2本鎖RNA抽出法が掲載
植物ウイルスの2本鎖RNA抽出法についてMethods in Molecular Biologyに掲載されています。 新規ウイルスのあらたな同定法として有効な技術です。参考ページ:病害虫診断技術の開発 Atsumi, G., Sekine, K.-T. and Kobayashi, K. New method to isolate total dsRNA. Methods in Molecular Biology 1236:27-37. → Springer Link (http://link.springer.com/protocol/10.1007%2F978-1-4939-1743-3_3) 本技術に関する研修会を5月に予定しています。 |
きのこ研究の新しい論文がJournal of Wood Science誌に掲載
新しい論文が、Journal of Wood Science誌に掲載されました。 今回の論文は、以前にシイタケから精製した酵素HexAのアイソザイムHexBの精製とその遺伝子のクローニングに関する内容です。 HexBはキチンをエキソ型に分解することが出来るN-アセチルヘキソサミニダーゼで、N-アセチルグルコサミンの2~6量体を最も良く分解できます。 活性を比較すると、HexA,Bの両者で顕著な違いがある訳ではないですが、HexAは収穫後の子実体に発現し、HexBは菌糸や成長中の子実体で発現します。 シイタケの細胞壁にキチンが含まれることを考えると、両者は細胞壁の分解に関わると考えられますが、基質を産生することで、新たな細胞壁の合成を促しているとも考えられます。 以上のことから、HexAは収穫後の自己溶解に関わると考えられます。またHexBにより細胞壁の構成が変化することで細胞が伸長し,菌糸や子実体の伸長に関わるのではないかと考えられます。 また、これらの酵素は、キチンを直接分解できるとともに、エンド型のキチナーゼと協調的に働くことで、効率的なキチン分解が出来ると考えられることから、工業利用も期待できます。 論文情報は、こちらから閲覧いただけます。 |
【総説】日本植物病理学会報100周年記念総説集
2014年12月発刊の日本植物病理学会報100周年記念総説集にウイルスの抵抗性打破機構研究に関する総説が掲載されています。 ウイルス抵抗性作物を使い続けるために、抵抗性打破に関するリスク評価や永続性の延長を目指した最近の研究を紹介しています。 植物ウイルス抵抗性の打破:ウイルス抵抗性の永続性を予測したり延長させたりできるだろうか? 小林括平(愛媛大学農学部)・関根健太郎(岩手生物工学研究センター)・西口正通(愛媛大学農学部) 日植病報 80特集号:165-171(2014) |
新規フラボン配糖化酵素の論文
岩手生物工学研究センター育種栽培技術開発チームでは、リンドウが持つフラボンの構造と生合成に関わる配糖化酵素遺伝子について東京農工大学、岩手大学との共同研究で論文を発表しました。 Sasaki, N., Nishizaki, Y., Yamada, E., Tatsuzawa, F., Nakatsuka, T. Takahashi, H., Nishihara, M. Identification of the glucosyltransferase that mediates direct flavone C-glucosylation in Gentiana triflora. FEBS Letters (in press) フラボノイドの一種であるフラボンは一般にその基本骨格にブドウ糖などの糖が酸素原子を介して結合した形で植物に蓄積しています。 一方、リンドウで蓄積しているC-配糖化フラボンは糖が酸素原子を介さず、炭素同士が結合している化合物で強い抗酸化力や、害虫への食害効果、また、花色の青色化への関与が報告されている化合物です。 このC-配糖化フラボンはイネやコムギ、ソバにおいてフラボンの基本骨格が合成される前の段階で糖修飾を受けて合成されることが示されていました。 しかし、今回、リンドウからフラボンの基本骨格に糖を直接転移する酵素をコードする遺伝子を単離したことから、リンドウではフラボン骨格が合成された後に糖修飾される別経路で生合成されていることを示唆されました。 本経路で合成されるのがリンドウ属植物に限られるのかどうかは植物進化上、興味が持たれるところです。 今後、C-配糖化フラボンのリンドウ内での役割(花色発色への関与、抗菌、抗害虫作用等)についての研究を進めていきます。 https://sites.google.com/a/ibrc.or.jp/ibrcmolbreed/information/xinguifurabonpeitanghuajiaosunolunwen |
生物資源研究部からの論文公表3題
Hydroxyeicosapentaenoic acids from the Pacific krill show high ligand activities for PPARs. J Lipid Res. (2014) 55(5):895-904. 2. 山田秀俊 イサダ由来の8-ヒドロキシエイコサペンタエン酸(8-HEPE)による脂肪燃焼促進作用 New Food Industry 2014年 9月号 3. Yamada H, Kikuchi S, Inui T, Takahashi H, Kimura KI. Gentiolactone, a secoiridoid dilactone from Gentiana triflora, inhibits TNF-a, iNOS and Cox-2 mRNA expression and blocks NF-κB promoter activity in murine macrophages. PLoS ONE (2014) (in press) |
リンドウ子房輪紋ウイルス(仮称)の発見
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リンドウの論文がPlant Cell誌に掲載されました
リンドウ越冬芽の休眠を調整するオリゴ糖ゲンチオビオースの機能に関する論文を発表しました。 岩手県が日本一の生産量を誇るリンドウは、開花後に越冬芽と呼ばれる休眠器官を形成します。 冬になると越冬芽は休眠し、寒さや乾燥に対する耐性を獲得することで冬を越すことができます。 当グループでは生体内の含有成分を一斉検出する解析法(メタボローム解析)を用いた解析を行い、 ゲンチオオリゴ糖と呼ばれる糖の1種であるゲンチオビオースが、越冬芽の休眠状態によって 顕著に変動することを明らかにしました。植物において、オリゴ糖はエネルギー源や細胞構成成分 として利用されるのが一般的ですが、ゲンチオビオースには越冬芽の休眠打破を促す機能があることがわかりました。 また、越冬芽の休眠打破は種子が発芽する際のメカニズムと一部共通することが判明し、ゲンチオビオースは、 このメカニズムを活性化させることでリンドウの休眠打破を促進することも明らかとなりました。 リンドウ栽培において、越冬性は株保ちに直結し、母本の維持においても重要な課題となっています。 さらに休眠メカニズムに関する基礎的知見を明らかにすることで、株落ちしにくいリンドウ(越冬率の向上)や 萌芽の制御による促成栽培、開花制御等への応用が期待できます。 Takahashi, H., Imamura, T., Konno, N., Takeda, T., Fujita, K., Konishi, T., Nishihara, M., Uchimiya, H. The gentio-oligosaccharide gentiobiose functions in the modulation of bud dormancy in the herbaceous perennial Gentiana. The Plant Cell (in press) |
黄化を人為的に誘導可能なタバコの作出(愛媛大学)について論文掲載されました
植物病態分子研究チームのホームページにトピックスを掲載しました。 2014.10.6 共著の論文がPhysiological and Molecular plant pathologyに掲載されました。 Waliullah, S., Mochizuki, T., Sekine, K.-T., Atsumi, G., Ali, E., Yaeno, T., Yamaoka, N., Nishiguchi, M., Kobayashi, K. Artificial induction of a plant virus protein in transgenic tobacco provides a synchronous system for analyzing the process of leaf chlorosis. Physiological and Molecular plant Pathology 88:43-51. http://ppathol.ibrc.or.jp/home/topics |
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